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March 31, 2005

偉大な主人だけに仕える

20050330_2234_000ちくま新書の今月の新刊「靖国問題」(高橋哲哉)を読んでいる。
立ち読みをしているとき、ふと、
「無惨というべきだろう。当時の日本の基督教はここに至って、「神社非宗教」すなわち「祭教分離」の狡知に完全にはまってしまったと言わざるをえない。」
の一文が目に止まってしまったのが運のつき。
戦時中の日本の基督教「無惨」さに一章を割いている。あ~ぁ。例によって、卑怯者NIKKOU、ぐっと目を閉じて偽りの平和の中に逃げてしまいたいところです。

3月30日のヒルティは、
「われわれも、巨人クリストフォルスのように、この地上の最も偉大な主人にだけ仕えようと硬く決心しなければならない。」という。(岩波文庫版:草間・大和訳。以下同)
でもそれが、
「物質的進歩と享楽」であるか、「祖国とその代表者」か、「教会」か、それとも「神とキリスト」か…
それは、あなたが決めること、とちょっと皮肉っぽい。
(訳注によると、巨人クリストフォルスとはカトリックの聖人で、この世の最大の主人を求めているとき、幼児の姿をしたキリストを、それとしらずに背負って川を渡してやり、その途中に川の水で洗礼を受けて彼に従った、という伝承の人物とのこと)

戦時中の日本人クリスチャンは、神様という偉大な主人にだけ仕えようとせず、軍国主義という主人の二人に仕えたから過った、などと口で言うはたやすい。
この本の第一章で、かの時代の、靖国崇拝に対する感傷的な言葉をいくつか引用されただけでもうすでに、わがかよわい信仰は、不安の波にさらわれそうになる。
おおきな時代の波がうねりをもって、私をさらおうとしたとき、私は主イエス・キリストだけに仕えつづけることができるだろうか。
だからこそ、眼をそらさず、今一度、歴史を学ぶ勇気を、神様私におあたえください。

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Comments

ども。こんにちは。誰だかわかるよね。
(もしわかんなきゃメールを立ち上げてみよう)
昨日はメールで答えてくれてどうもありがとう。

さて、初投稿です。主題と少しずれるけど

歴史を学ぶことって、確かに大切。戦前・戦中のクリスチャンがどうであったかは僕は知らないけれど。

ただまず、歴史ってなんだろ? と哲学性アタマの僕は考えてしまう。

そもそも、歴史は事実なのか? 
過ぎ去った事柄は果たして「存在」するのか?
もし何かが「存在」するなら今現生しているこの世界しかありえないんじゃないか?

などと問うた時点で混乱状態になっちゃう。
60年以上前のことを「正確に」記述することはきわめて困難。

たとえば、日中の戦争の南京事件を挙げると。

日本の保守タカ派系の人々は「あんなのでっちあげだ」
と決め付けてるし、
左派の人々は中国側が発表するたいへんな数の犠牲者数をそのまま鵜呑みにしている。
その中間的意見が正当である訳でもないし。

さすがに完全に「でっち上げ」はないと思うけど、
「殴ったやつは忘れてる、殴られたやつはずっと恨み続ける」
ということが日常でもよくあるように
殴られた中国側は恣意的に膨大な数字を挙げている可能性は、否めないと思う。

まあ本当は数字自体はそれほど問題ではなくて、本当に甚大な規模の虐殺が行われたかどうか。
それを、哲学的問いはひとまず置いておいて、ゴールには辿り着かなくてもできるだけ厳密に追求していくこと。

辛いけど、歴史を封印し続けてちゃいかんよね。

そう、戦前日本のキリスト教・クリスチャンがどうであったか知りたい。
今度教えてくれい。

あっそうだ、このブログこちらの方で紹介させていただくよ。特に
問題ない、よな?

Posted by: 今瞬 | April 06, 2005 at 08:48 AM

今瞬さま

コメント、ありがとうございます!
ブログももちろん、見てますよ。

戦前、というか、戦中のクリスチャンのおかれた状況については、
最新の記事で書いてみました。
うーん、確かにつらいけど。

ブログに紹介もOKです。
今後ともよろしくお願いします。

Posted by: nikkou | April 06, 2005 at 11:58 PM

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