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September 05, 2005

「積み木くずし 真相」

9月6日『眠られぬ夜のために』第一部

「謙遜は、人間の心の中のあらゆる性質のなかで、
おそらく一番生得の性質から遠いものであろう。
人間は生来つねに、あまりに高慢であるか、あまりに臆病で小心であるかである。
本物の謙遜は、
自分のものではない力が与えられているという不思議な気持ちである。」
(岩波文庫・草間・大和訳)

tsumiki
先週末、ドラマ「積み木くずし真相~あの家族、その後の悲劇」がやっていた。
2夜連続、一生懸命見ちゃった。
安達祐美、名優ですね~

23年前に「積み木くずし」がベストセラーになったころ、nikkouは小学生だったので、
それがどれほどの影響があったものか、知らない。
しかし、300万部は尋常でない。
出版社ならビルが建ちますよ。

大金の印税や講演の依頼で有頂天になった両親が、ふたたび娘を顧みなくなるところから、
「その後の悲劇」が始まる。

ドラマの仕立てとして、視聴者には、
「娘がかわいそうじゃんかよぉ、あんたたちがしょーもないんじゃんかよぉ」と
涙を流しつつ両親をとがめる視点が与えられる。
文学理論ではこれを、
「三人称・全知視点」っていうんでしたっけ。
読者には初めからすべてが明かされているが、
当事者である登場人物には、限られた視点しか与えられない、という描き方である。

娘の死後、残された手記をもとに、父親を難詰する編集者の男が登場する。
学校でのイジメ、レイプ、親の不在、病の進行…
これらを、彼女は何一つ、両親に訴えることができなかった。
「娘がグレたから『積み木』が崩れたのではない、
あなたの家庭という『積み木』は、彼女が暴れだす前から、すでにがたがただったのだ!」
父親は泣き崩れつつ、亡き娘に赦しを請うところで、物語は終わる。

「唯一神」であるキリスト教の神の視点とは、すなわち、この
「三人称・全知視点」なんだろうな、と思う。
「あ゙~、そうじゃないって! おまえ、ぜんっぜん分かってない!」とドラマにやきもきするような思いで、
すべてを見通す主は、
わたしたちのもつれてゆく人間関係をみているのだろうか。

「積み木くずし」に描かれた両親のように、
物事の根っこに気づかない限り、くり返し、哀しみの芽は萌えいで、蔓は伸びゆき、痛みは絶たれない。
「ああ、これが根っこであったのか!」と気づくことが、
イエスが言う「罪への悔い改め」なのだろう。

そういう意味で、昨日書いたクリスチャンの友人の言う、
「救われると、自分の罪がよく見えるようになって、あまり罪を犯さなくなる」
という言葉は正しい。

しかし、nikkouは思う。
「罪」の正体を、本当に悟るのは、とてもとても難しい。
わたしたち人間は「全知」じゃない。
だから、クリスチャンであっても、人は一生、罪を犯し続ける。

けれど、
「全知なる主よ、
わたしの『真相』を、わたしの『罪』を教えてください」
…と祈ることができるのは、
「わたしの罪のために、主イエスは十字架に架かった」と知っている者への恵みであると思う。


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Comments

トラックバックさせていただきました。
神の視点か・・・興味深く記事を読ませていただきました^^

Posted by: BUBI | September 07, 2005 at 08:31 AM

積み木くずしの記事その通りと思いました。私もキリスト教徒です。証と言いながら、まわりの家族や友人を傷つけてしまうことがあります。反省します。

Posted by: | December 08, 2007 at 06:24 AM

道さん

こんにちは。はじめまして。
ずいぶん昔に書いたことなので、なんだか恥ずかしいです(*^^*)☆
難しいですよね、ひとを傷つけずに生きることなんてできないんだろうなあとまで思う今日この頃。
もう、毎日周りの人に許されて許されて生活してます。

Posted by: nikkou | December 12, 2007 at 12:04 AM

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