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October 14, 2005

ドイツ報告その4 グーテンベルク博物館にて

『眠られぬ夜のために』第一部

「10月11日
どんな大きな成功にも、神は必ず一滴の苦味を添えずにはおかない。
それがあなたを損なうことのないために。」
(岩波文庫:草間・大和訳)

さて、そんなこんなでとうとうグーテンベルク博物館到着である。ishinoseisyo
hirasawa

これが、平澤さんの本の表紙になっていた、石の聖書。
どうやら、たんなるベンチに利用されているらしく、
写真をとる我々を、周囲のドイツ人が笑ってみておりました。


博物館内には、ボランティアのおじいさんが、
「a little」(ちょっとだけ)しゃべれるという英語で、ルターの聖書に案内してくれました。
カラフルで、そして、とっても大きい。
14世紀の聖書が、よくまあ、残っていたものである。
42行聖書も実物を目にする事ができた。
これも、でかかった。

平澤さんが寄付した活字であるが、
…無かった。
学芸員さんに尋ねてみたところ、
にっこり笑って案内されたのは…「大日本印刷 寄贈」の立派な活字。
あ、いや、そうじゃなくって、あの、日本のクリスチャンで、ヒラサワって人の、えーっと、えーっと、なんていえばいいんだ…。
結局、ふたりで隈なく博物館のケースを探し、
「展示換えがあったんだ」ということで、断念いたしました。

200510101229000

これは、みやげ物の、世界一小さい聖書。「主の祈り」が、英語ドイツ語イタリア語フランス語などで書かれています。ちゃんと活字で組まれているのよ。
ルターのでっかい聖書から、技術はここまで進んだ、という証明であります。
200510101230001

ところで以前、niikkouは、「ルターが翻訳した聖書を、グーテンベルクが印刷した」と書いたが、
グーテンベルクは、ルターの宗教改革の半世紀前に、すでに印刷業を開始している。
つまり、グーテンベルクはカトリックのクリスチャンだったのだ。
グーテンベルク博物館には、日本語版パンフレットもあって、
それによると、ルター以前に、すでに聖書はドイツ語に翻訳されていた、とのことである。

もちろん、グーテンベルクの技術が、宗教改革に果たした役割は大きい。
しかし、nikkouの、キリスト教史の理解には偏見が入り込んでいるかもしれない。

団体との待ち合わせ場所に向かう帰り道、
ふたたび切符の自販機の前でおろおろしている我々ほ背後からそっと手をのばし、
黙って切符を買ってくれた、お腹がDの字の形のおじさん、ありがとう。
無事、ツアー団体と合流できました。
添乗員さんの顔を見たとたん、ふらっと貧血を起こしてしまった軟弱なnikkouでありました。

歴史と、そして語学を学ぼう、と思った一日でありました。

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Comments

確かに日本人のキリスト教史理解には、どこか不完全なところが一杯あり、まだまだですね。ニーチェがルターを批判したところなどは、確かに深い思いがあるのでしょう。頑張りましょう。貧血なんて、ウソでしょうーー。

Posted by: k and s | October 15, 2005 at 11:29 AM

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