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November 21, 2005

あなたはわたしの内臓を造り

『眠られぬ夜のために』第一部

「11月20日

私もまた生涯中にしばしば、憂いの霊の訪れをうけて、今にも来そうな禍いについて空想をたくましくし、それに迷わされたことがあるが、そのような禍いは実際には起こらないか、起こってもしのぎやすいものであった。
時には、このような禍いをのがれようとする試みが、禍いそのものよりも、かえって結果において悪いこともあった。これに反して、神に信頼してみると、つねに神は私を助けてくださった。およそこのような信仰がなければ、じっさいあるがままのこの世を渡ることは容易でない。しかし、信仰があれば、しかもだれでも皆、立派に世を渡ることができる。(以下略)」
(岩波文庫・草間・大和訳)

クリスチャンになってまる一年がたった夏のことである。
ひと月ほど、体調がすぐれなかった。
そのくせ、医者嫌いなものだから、
じきよくなるだろう、とほっといたのだが、さすがにひと月となると、不安がきざす。
ある晩、ネットで症状を調べて、おー、これはまさに自分の症状とぴったしかんかんだ、というものを見つけた。
入院と手術が必要、と書いてあった。
やばいやばい、やっぱり医者にいくべきか。
しかしそうなると、会社は病欠か、保険に入っておいてよかった、
いやいや、それどころじゃない、直らなかったらどうしよう、後々に響いたらどうしよう…と
パソコンの前でおろおろ、おろおろと、それこそ眠られない夜になった。

そこで、なにか、慰めになるものがあるかもしれぬ、と聖書をひらいた。
蓄積が少ないので、こういうとき、どこをひらいていいのかわからない。
とりあえず、万能薬の詩篇23編を読もう、
とぱらぱらめくったら、なぜか、詩篇139編が目に入った。

「わたしの舌がまだひと言も語らぬさきに
主よ、あなたはすべてを知っておられる。
前からも後ろからもわたしを囲み、
御手をわたしの上に置いていてくださる。」(4・5節)

「あなたは、わたしの内臓を造り、
母の胎内にわたしを組み立ててくださった。
わたしはあなたに感謝をささげる。
わたしは恐ろしい力によって驚くべきものに造り上げられている。
御業がどんなに驚くべきものかわたしの魂は知っている。
秘められたところでわたしは造られ
深い地の底で織りなされた。
あなたには、わたしの骨も隠されてはいない。」(13節~15節)

…あっ、そうなのか。
「わたしのこの内臓は、主が造った。」
当時クリスチャン1年生だったnikkouには、新鮮なことばだった。
このシンプルで直裁なことばが、nikkouのおろおろを一瞬で鎮めた。
200511180041000
何度も何度も読み返し、ついにはこの139編を、ノートに丁寧に書き取り、胸に抱いて寝た。
だいじょうぶ、わたしの内臓は、神様のものだ。
心配はいらない。

翌朝近所の医院にいくと、
はたして、「ポリープができている。」とその場で切除。
こころの準備もできていないうちに、あれよあれよと、15分ばかりで手術は終了。
その後試験管の中でぽよぽよと気持ちよさそうにうかんでいる、小指の先ほどのポリープを見せてくれながら、医者は「良性ですね。でもほっとくと、不妊症になったよ。ストレスでもありました?」となんでもなさそうに、言った。

今、あのときのノートを取り出して、しみじみ見ているが、
あらためて、いい詩だと思う。
しかし、あの夜、聖書を開いた瞬間に、主がnikkouにまっすぐ語っている、と感じた衝撃はない。
あの夜、詩篇は、たんなる古典をこえて、nikkouと主の、リアルタイムの会話になった。
主は生きておられる。

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Comments

ついこのあいだ同じこと経験した。俺は大腸だったけど。
でも主の計画は最善だから、癌でもいいやって思った。
癌でも助けてくれるんじゃないかな~って。
多分こういう経験を通して、本当に肉体の死が訪れるときの準備を
神様がさせてくださってるんじゃないかな…と思う。
この年になると尚更思うな。

Posted by: たま | November 22, 2005 at 01:06 AM

わたしは裸で母の胎を出た。
裸でそこに帰ろう。
(ヨブ1-21)
辛気くさいヨブですみません。これって、けっこう私のモットーです。

Posted by: ゴトウ | November 23, 2005 at 01:40 AM

>たまちゃん

なるほどね…準備なんだねー。どんな経験も、神様からの最善のプレゼントなんだね。わたしも、これ以来、医者にはぐずぐずしないで行こう、という気になったし。振り返れば、すべてに感謝だね。

>ゴトウさん

うんうん、ヨブ記の、その言葉は、聖書の名文句ベストテンに入る、とnikkouも思います。
主はお母さんのお腹の中に、裸のわたしを作って、世に生み出して、そしてまた、主のもとに帰るんだ、と思うと、なにも失うものはないって、勇気がわいてきますよね。
実際に失うときは悲しいけれど、最終的にいきつくのは、そういう気持ちなんですよね。

Posted by: nikkou | November 24, 2005 at 01:24 AM

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