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January 25, 2006

「白バラの祈り」を観にいこうと思う

1月23日『眠られぬ夜のために』第二部

「2千年前のパレスティナの文化よりもずっと高度な文化にキリスト教を適合させることができるということ――これを世間に証明してみせることが、われわれの使命である。(以下略)」

(筑摩叢書版・前田敬作訳)

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1972年刊行の筑摩叢書版『眠られぬ夜のために』(前田敬作訳)を手に入れた。
もう、古書店でしか買うことができないものだけど、文章は、こっちのほうが平易。
今後は岩波版と併用していこうと思います。

さて、以前、ネットを逍遥していたら、「キリスト教が嫌いだ」という文章に行き当たった。
まあ、実にいろいろと書いてあったけれど、その中に、ちょっと印象深い一節があった。

その人は、どこぞで、あるキリスト教徒が「聖書は、年金問題も解決する」という意味のことを言っているのを耳にしたらしい。
…キリスト教徒というのは、2000年以上も昔に書かれた本で、現代の問題が解決すると本気で思っているのか、つくづく「おめでたい人たちだ」。…うんぬん。

なるほど。

しかし、今のnikkouに言わせると、
キリスト教に限らず、宗教の内包する倫理や思想や哲学や悟性や歴史を何も知らずに、年金問題をはじめとする経済や政治や社会の問題に取り組んで、解決できる、と考えているほうが、よっぽど、「おめでたい」と思うが、いかが。

そりゃ、聖書は魔法の本ではないので、ページを開くと「年金問題についてはこうしなさい」と具体的な指針が書いているわけではない。でも、聖書の伝える、ものの見方考え方を自分で咀嚼していて、信仰でどしっと腹がすわっていて、自分の生きる方向性についても、びしーっと背骨が通っている人と、何の哲学もなく時代に翻弄される人とでは、仕事の仕方が違うと思うが、いかが。

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1月28日から、映画『白バラの祈り―ゾフィー・シェル、最期の日々』が公開される。
「1943年、ヒトラー打倒を呼びかけた地下組織「白バラ」の一員であり、信念を曲げずに自ら死を受け入れたゾフィーの最期の6日間を描いた人間ドラマ」。(『AERA』・1月30日号)
公開されたら、絶対観にいこうと思っている。

先日、書店で彼女の書簡集「白バラの声」(新曜社)を見つけて、ぱらっとめくったら
はっと息を呑む一文が目に入ってきた。

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「祈っていてさえ、神を感じることもできない。…(中略)…でも、これに対抗する手立ては祈りしかないのよ。…(中略)…私は神がイエス・キリストを通して投げ与えてくださった綱にしがみついているしかないわ。私の手は痺れて、もう自分が綱を握っているのかどうかもわからなくなってしまっているけれど。」
(1942年11月18日)
処刑される3ヶ月前に書かれた手紙である。
わたしは、こんな絶望と希望のせめぎあい、ねがわくは、ごめんこうむりたいものだけれど。
でも、人生なにが起るかわからないからね。先輩には学んでおこうと思うよ。

映画の監督は無神論者だそうで、だから、ゾフィーの信仰を描くことに一番苦労したという。
「ゾフィーのようなポジティブな女性がなぜ死に向き合うことができたのか。堂々と死に向かって歩んだ強さはどこからきたのか。神を信じる者は死と向き合いやすくなるのか」(『AERA』・同)

…さあ…。nikkouも、まだ「求める」途上にある人なので、この監督と共に問いかけたい気分だ。

1月24日『眠られぬ夜のために』第二部
「ただしく送られた生涯の最後のモットーは、平和と慈愛というのでなくてはならない。
(中略)
短命におわった非常にすぐれた人たちを例外として、
たいていは、これが成就されるのは、かなり晩年になってからである。」
(筑摩叢書・前田敬作訳)

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Comments

スーッと、こころに落ちます。いちだんと、いい内容でした。岩波の訳はかたいでしょうね、きっと。
本当のところ、年金問題も、解決します。
すぎやまという年金受給者から実験的に、いえば。感謝。

Posted by: ks | January 25, 2006 at 06:29 PM

nikkouさん、そうだ! 信仰があれば何にも怖くないもんね、というところが、信仰ない人にはわかんないんだろうなーと、ちょっと優越感にひたってしまったワタクシでした。反省。

Posted by: ゴトウ | January 25, 2006 at 10:21 PM

杉山さん

「実験的に」…おおっ内村語だ!
そうですよね、年金問題も少子高齢問題もさまざまな偽装問題も靖国問題も、聖書に基づいて考えればきっと、適切な解決策が見つかるんじゃないか、とnikkouも感じています。なんの思想もなくいきあたりばったりな方策はもうたくさんだ!

ゴトウさん

そうだーイエーッ!怖くなんかないぞーっ!

わたしも、信仰なき人と話していて「ほんと、わぁかってないんだから~」と思うこと、あります。
でも、それなら、聖書のこと、主イエスのこと伝えたほうが、いいのかな、と思ったりする。…ただ、まともに話すとたいがい、引かれるから、難しいんだけどね。
どうしたものかなあ…。

Posted by: nikkou | January 29, 2006 at 12:11 AM

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