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March 14, 2006

「それはそれとして」

『眠られぬ夜のために』第二部

「3月14日

人間というものは、しばしばおのれの生まれながらの性質や人生における地位・身分のとおりには、
それどころか、自分の本来の意図のとおりにさえ行動しないことがある。
(中略)
このようなことを、だれの責任にしてもいけない。彼らは、しばしばほかにどうすることもできず、
より高い力の道具にすぎないのだから。
(以下略)」

(筑摩叢書・前田敬作訳)

今日のヒルティを読んで、
2月18日(土)の、今井館での「石原兵永に学ぶ会」第二回を思い出した。
石原兵永(1895-1984)は無教会の伝道者で、その著書を、10人くらいの有志で読む、という会である。
すごく濃密な2時間だった。
中でも、クリスチャンにとって最大の難問ともいえる主イエスのいましめ
「敵を愛し、自分を迫害する者のために祈りなさい」(マタイによる福音書5章44節)についての話はよかった。
胸を突かれて、涙が出そうになった。我慢したら、鼻水が出た。

会では、石原兵永のテキストを輪読していくのだけれど、この「愛敵」にさしかかったとき、講師の相澤氏が、ふっと目をあげて、「私は、『愛敵の教え』を講義したことが、一度もない」と言った。
―そんなこと…「敵を愛する」なんてこと、自分にはできないから。人に「敵を愛せ」なんて、おこがましくて言えない。

…nikkouは、ちょっと、息をのんだ。
彼は、信仰生活で言えば、nikkouの10倍くらい(?)の年月を経てきている人だ、
そんな人でさえも、そう言うくらい、「愛敵」って難しいんだ、
っていうか、相澤先生も、正直な人だなー…って。

石原兵永は言う。
「敵を愛するというのは、いやな人間が好きになるとか、敵が可愛くなるというような、感情問題ではありません。敵は敵、いやな人間はいやな人間であり、それは事実であってどうすることもできない。しかしイエスの示す神の国の隣人愛というのは、敵であろうと、いやな人間であろうと、それはそれとして、ともかくこちらとしてはどんな人間に対しても、真実と正義の態度で対するということです。イエスがそう命じられるのですから、そう決心する。」(『イエスの招き』山本書店)

Martin_Luther_King_-_March_on_Washington
ここで、相澤氏が続けて、アメリカの黒人公民権運動に尽力したM.L.キング牧師の言葉を読んでくれた。
「『汝の敵を好きになれ』と彼(イエス)がいい給わなかったのは、われわれの幸いとするところであろう。」
「三世紀以上にわたり、アメリカの黒人たちは、圧迫という鉄のむちによってさんざんに打たれ、耐えられないほどの不正義によって昼は絶望し、夜は惑い、醜悪な差別の重みに悩まされ続けてきた。こうしたあさましい状態のもとに住むことを強要されて、われわれは恨みに満ちた思いになり、憎悪には憎悪をもって報いたい誘惑にかられる。しかし、もしそれをしてしまえば、われわれの求めている新しい秩序は、あの古い秩序とほとんど変わらないものとなるだろう。われわれは力と謙遜のうちに、愛をもって憎しみに立ち向かわねばならないのだ。」(『汝の敵を愛せよ』新教出版社)

感情面ではどうにもならなくても、とりあえず、主にしたがえ。
決心せよ。
一歩踏み出せば、あとは主が何とかしてくれる。そう―、感情だって、変えてくれるかもしれない。

nikkouは、以前、「思い悩むな!」のゴトウさんが書いていたマザーテレサの言葉も思い出したよ。

相澤氏は、生前の石原兵永に師事したらしい。
石原兵永の口癖は「それはそれとして」だったんだって。

「それはそれとして」汝の敵を愛せよ。

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Comments

それはそれとして、いいですね。
このボタン、貴重~。
嫌いでもいい、それはそれとして、ですね。
あとは神さまにお願いしておこっと。
そう思えました。

Posted by: jojo | March 15, 2006 at 08:43 PM

アーメン!

ほんと、使えるんですよ、「それはそれとして」。
今日もさっそく、会社で気の合わない先輩に、ひとことふたこと余計なことを言われて、むぅーっとしたのですが、「『それはそれとして』この人になにかあったら、主にあって、力にならなきゃ、たすけなきゃ」と言い聞かせたら、気持ちがさくっと切り替えられたんですよ。
「それはそれとして」隣人を愛そう。
「それはそれとして」わたしは主に愛されている。…などなど、
「それはそれとして」応用範囲、ひろし。

Posted by: nikkou | March 16, 2006 at 12:24 AM

nikkouさんに指摘されて、私も自分の書いたマザー・テレサの話を読み返しました。そういえば、「それはそれとして」だな。
便利ですねー、「それはそれとして」。
私の口癖で「まっ、いっか」があるのですが、アーメン、神様ありがとうございます。こんないい加減な人間でも愛してくださって、ですね。

Posted by: ゴトウ | March 19, 2006 at 06:56 AM

なるほど「まっ、いっか」が、ゴトウさんの精神的な健康を保つコツなのかな、とゴトウさんの壮絶な中国ビジネス対決記とあわせて思います。
読んでいる分には、面白いんですけどね。
「ま、いっか」でがんばれ~

Posted by: nikkou | March 19, 2006 at 10:24 PM

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