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April 28, 2006

夫婦別姓について

『眠られぬ夜のために』第二部

「4月29日

(前略)…

 姦通や、一般に道徳的な純潔さということも、男性と女性の双方にとって平等のことであって、したがって、夫婦のどちらにとっても、これが幸福な結婚生活の要求であり、根本条件であるということ―われわれは、もう一度このような考え方に立ち返らなくてはならない。とりわけドイツの現状を見るとき、これがふたたび一般の確信とならなくてはならない。」
(筑摩叢書・前田訳)

ヒルティの男女平等思想というのは、妻の影響だそうだ。
さぞかし、賢くて魅力的な女性だったのだろう。

略した前半には、「離婚はときとして必要なこともある」と書いている。
でも、「再婚はだめ!」ということを、ずいぶんと強い口調で書いている。
理由は、「再婚には金銭が絡むから」だそうだが、おそらく、当時のドイツの事情を反映しているのだろう。
具体的にどういうことなのかは、21世紀のニッポン人であるnikkouには、よくわからない。
だから、非常に奇異な印象を受ける。

現在、聖書の「民数記」と「コリント人への第一の手紙」を読んでいる。
そのどちらにも、「結婚」や「夫婦」に関する章がある。やはり、21世紀ニッポン人nikkouには奇異に思える箇所がところどころにある。

200604282221000
「結婚」という状態には、その共同体の文化的・社会的背景が強烈に絡むんだろう。
ほかの共同体の結婚のあり方を知ることは、日本という共同体の結婚のあり方を客観的に見るよいチャンスだと思う。(左はルワンダ難民の結婚式。『漂泊のルワンダ』吉岡逸夫)

日本の結婚制度といえば、夫婦別姓法案はどうなったんだろう。
nikkouの職場は、夫婦で同じ姓の人も別の姓の人もいる。
年代はあまり関係なくて、50代で、結婚生活が長くてもパートナーと籍を入れてない女性もいるし、男性で若いころと苗字が違う人もいるらしい。
女性だと、戸籍上は夫の苗字でも職場では旧姓のまま、という人が圧倒的に多い。
だから、女性であっても男性であっても、既婚か未婚か知っているのは、総務部と親しい同僚だけ、ということもある。要は、プライベートを職場で公表するかどうかは、本人の自由である。
(ちなみに前の職場は、通称であっても夫婦別姓が認められていなかった。)

nikkou自身は、結婚したら、少なくとも職場では、今の苗字のままでいようと思っている。
実家の母は、「結婚したら、相手の籍に入れ」という。
家を残したくないんだそうだ。
nikkouの実家は、四姉妹である。娘たちが結婚して、籍を抜いて、両親が死んで、籍が消滅して、おしまい。…というのが、気持ちよくっていいんだそうだ。
「われわれは死後、形のあるものは残さない」という両親の主張は、ずーっと昔から散々言い聞かされてきた。
家も金も残さない。
でも、教育だけはみっちりする。
最終的に頼りになるのは、家と金ではなく、身についた知性と教養、…だそうだ。

ネットで夫婦別姓に反対するホームページを見つけた。
理由は「家族という形態が崩壊するから」だそうだ。
しかし、nikkouの実家のように、夫婦「同姓」を利用して家の消滅させる、という考え方は彼らにはどう映るんだろう。女の子しかいない家庭は、はなっから存在しないんだろうか。

こういう人たちに、
「ホテルのチャペルかもしれないけれど、あなただって、十字架の前で誓ったんでしょ。
国の定めた戸籍なんかなくったって、主なる神が夫婦と定めたら、死ぬまで夫婦と保障されたんだから大丈夫よ。
主なる神は、国を超えて永遠だからね」
なんて言ったって、「!?」なんだろうな。

そのホームページのトップページを見たら、
首相の靖国参拝擁護と、天皇制の維持を主張していた。
彼らにとっては、国籍が主なる神であり、永遠の保障なんだろうか。

まあ、本音を言うと、国の籍なんて、便宜上のことで、夫婦別姓だろうが同姓だろうが、どちらでもいい。
ただ、そこに主義主張を絡ませて押し付けないでほしい。
nikkouの本当の国籍は天にある。

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「2 眠られぬ夜のために」カテゴリの記事

Comments

nikkouさん、こんばんは。
そういえばありましたねー、男女別姓法案。私の知っている女の子で、男女別姓法案が成立するまでは籍を入れない!と披露宴だけした子がいましたが、法案が成立する前に夫を追い出してしまいました。
でも、入籍していないデメリットって実はそんなにないんですよ。内縁の妻でも夫の年金はもらえるし。遺産相続のとき子供の取り分に影響が出るくらいじゃないかなー。

私の夫は外国人なので、私は元の姓のままです(姓は選べるので、夫の姓に変えてもよい)。シンガポールもそうですが、中国も韓国もすべて正式に結婚しても男女別姓。だから家族が壊れたという話は聞いたことがないです。

親の戸籍から独立して、しかも自分の姓のままでいるには
1.結婚して相手の苗字に姓を変え、すぐに離婚する。そうすると一人戸籍になって旧姓に戻れる。
2.外国人と結婚する(自動的に一人戸籍が作れる)
ですね。
先輩の女性弁護士に聞いたところによると、申請すればパスポートには通称が記入できるそうです。

本当の国籍が天にあるは賛成!

Posted by: ゴトウ | April 28, 2006 at 11:36 PM

ゴトウさん、さっそくのレス、ありがとうございます。

>法案が成立する前に夫を追い出してしまいました。

あははは…、あ、笑い事じゃないのか。

外国人と結婚、というのは、妙案ですなー。
内縁でも年金はもらえる、パスポートに通称が可というのも、有益な情報です。ありがとー。

Posted by: nikkou | April 28, 2006 at 11:54 PM

何であれお幸せを祈ります。杉山

Posted by: sugiyama | April 29, 2006 at 10:53 AM

僕のヨメさんは、会社の先輩だった人です。
結婚してから3年ほどは共稼ぎでしたから、その間は職場は違うけど、夫婦同じ会社で働いてました。
ヨメさんは職場では結婚前の姓で呼ばれてました。多分、本人がそうして欲しいとかどうとかよりも、職場仲間からしてみれば、そっちの方が呼びやすかったんでしょうね。僕もそれで良いと思ってました。会社は会社。家は家ですから。
ヨメさんは家では当然僕の姓を名乗ります。
僕の実家ともとても仲良く、気を使ってくれてます。
ヨメさんは営業職をやってました。製造業の営業で町工場みたいな所のおっちゃんたちを相手にして、結構大変だったと思います。
そのヨメさんがたまに言うことが有ります。
「男女平等って言うけど、やっぱり男と女にはそれぞれ向き不向きな仕事があるなあ」
行政の言う男女平等って、男も女も同じようにあらゆる職種につける機会を与えるとか、女性でも高い職級に付けられるようにするとか、いわば外面の男女平等を進めようとしてる気がするんですね。夫婦別姓についても、まあ外面の話に過ぎないと思います。
仕事が終わって家に帰る。ヨメさんと子供の顔を見ると嬉しくなる。
「ああ、僕は(私は)家族が好きなんだ」って、何かにつけて考える。
だから家族を大事にしたい。家庭に求められるものって、そういうことだと思いますよ。
で、個人的には、やはり僕は夫婦で同じ姓を名乗りたい派です。この人と自分は家族なんだという喜びがあるから。
nikkouさんのご両親と同じようなことを、僕の親も僕らに言ってました。僕はそんな親を尊敬してます。nikkouさんのご両親も、とても立派な方だと思います。
nikkouさんにも、幸多いことをお祈りします。

Posted by: ahilland | April 29, 2006 at 11:13 PM

はじめまして。
正式には選択的夫婦別氏制度というようですが、10年前に法制審答申が出たにもかかわらず、自民党内に根強い抵抗があり一向に進展していません。夫婦が別姓だと「家庭が崩壊する、国家解体運動だ」とかいって、もうついていけません。。。最近では無視を貫いているような雰囲気もあります。

先にご指摘もありましたが、共働きなら婚姻届を出さなくてもけっこうなんとかなるんです。特に法制化が滞っていることも影響してなのか、住民票に「妻(未届)」とすればかなりの範囲で夫婦扱いとなります。そうした運用が広まるのが妥協点になるのかと思うと・・・腑に落ちませんが。。。

Posted by: 夫婦別姓を待つ身 | April 30, 2006 at 08:16 PM

>祖父上
いつもながら、お祈り感謝です。

>ahilandさん

奥様は営業だったんだー。えらいなー。

外面的な男女平等、とはなるほど、ですね。
わたしは出版社(しかも2社)しか知らないのですーごく視野が狭いのですが、自分の知る範囲では、知的分野の職種での得意不得意は、性差ではなく、個人差なんじゃないかなあ、という気はしています。(経済書や哲学書の企画が得意な女の先輩もいれば、料理とガーデニングが得意な男の先輩もいる。)
肉体労働とかは、男性が有利か? 具体的にはなんだ…遠洋漁業とか狩猟とか?

姓で家族の一体感を認識するかどうかもやはり個人的なもので、ゴトウさん(引き合いに出してごめんなさい!)みたいに、姓が違っても、ラブラブなご夫婦もいるし、ahilandさんのようなお考えの方も、もちろんいらっしゃるし。

いずれにせよ、「かくあるべし」に流されて、周囲や自分自身に無理を強いるような形にならないよう、考えていきたいと思っています。

>夫婦別姓を待つ身さん

はじめまして!
こんな場末のブログに目をとめていただいてうれしいです。
また、たいへん丁寧なホームページですね。
急ぎ足で拝見させていただきましたが、いろいろと勉強になります。
個人的に一番違和感を感じるのは、「別姓で家族が崩壊する」という考え方ですね。
苗字が違うくらいで、愛も絆もなくなる家族なんてあるんだろうか。

住民票のお話、ありがとうございます。
参考にさせていただきます。

Posted by: nikkou | April 30, 2006 at 11:56 PM

nikkouさんこんばんは。突然の訪問お許しください。ステキなブログですね。おたより、そして「新しい歌を~」をていねいに書いてくださり、ありがとうございました。嬉しいです。第2回の「新しい歌」がもうすぐあるのですが、nikkouさんのこのブログ、他の人に紹介しても良いでしょうか?
さんびの会の説明に、一番わかりやすくてよいのですが。
夫婦別姓に関係なくてごめんなさい。私の周りにも別姓の方けっこういますよ。私もnikkouさんと同じく、国籍は天に、と信じています。このコメント、お読みになったら削除していただいてもけっこうです。武

Posted by: take | May 01, 2006 at 11:44 PM

>武さん

わー、武さんからコメント、うれしいです!
紹介していただけることも、全然かまいません、ありがとうございます。
次回の讃美の会は、5月6日(土)ですね。
次回の会も、祝福でいっぱいの会になりますように。
6月の会には参加します。よろしくお願いします。

Posted by: nikkou | May 02, 2006 at 12:21 PM

武です。ありがとうございました。さっそく私のフォルケのブログhttp://folke.exblog.jp/に、紹介させていただきました。

良い出会いがあればいいなと思います。

Posted by: take | May 02, 2006 at 06:06 PM

http://folke.exblog.jp/

でした。ごめんさあーい。

たけ

Posted by: take | May 02, 2006 at 06:08 PM

初めまして。徳島県のポリ銀と申します。ヒルティから来ました。

このたび、ヒルティの「幸福論」を購入しましたので、興味を持っています。

哲学科出身の僕は、大学卒業後も人生の指針を求めて、様々な哲学書や思想書などを読み漁りましたが、いまいち、ピンときませんでした。

渡辺昇一先生が、恩書としてヒルティを上げられていたので、今回購入しようということに思い至りました。

結婚というテーマも未だ独身の私には、重要なテーマです。ヒルティの著作からなんらかの示唆を得られればいいのですが。

また、感想などを話しにきます。

Posted by: ポリ銀 | May 08, 2006 at 10:47 AM

ポリ銀さん

こんにちは。はじめまして!
こんなにも拙いブログに目をとめていただいて、うれしく思います。ありがとうございます。

>哲学科出身の僕は、大学卒業後も人生の指針を求めて、様々な哲学書や思想書などを読み漁りましたが、いまいち、ピンときませんでした。

おおー、ヒルティとおんなじことをおっしゃいますねー。
わたしも、人生の指針を求めている途上です。
ああ、でもわたしのブログは最近ヒルティからわき道にそれて、余計なおしゃべりや日記に堕しているかもしれない。ヒルティに関する知識はおろか、哲学や思想にもうとくて、はずかしい限りです。
今後ともどうぞ、色々と教えてください。

Posted by: nikkou | May 09, 2006 at 11:41 PM

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