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June 03, 2006

神の郵便配達人

『眠られぬ夜のために』第二部

「5月29日

・・・われわれが出会う人たちは、しばしばわれわれのもとにつかわされた使いであり、
神の郵便配達人なのである。
神は、通例こういう人たちを利用されるのがつねである。
しかし、むろん、反対の霊の使者であることもある。

しかしあなたは、かれらにたいして、
どちらの霊の使者であり、郵便配達人であるだろうか。」

(筑摩叢書:前田敬作訳)

200606031428000
今日は、今井館にて、月一回の「さんびとお話の会」(講師:武義和)。
前回もとても楽しかったけれど、今日はまたさらに楽しいひとときでありました。
今日はノルウェーのマグネさんという男性(写真)と、オーストラリアのレベッカさんという女性が参加。
ふたりとも、nikkouの出身大学・出身学部・出身学科の大学院生ということで、
先生の噂話などちょっぴり花がさきました。
マグネさんは大江健三郎を、レベッカさんは源氏物語を、研究中とのこと。
このブログを見てくれているわが日本文学科の友人たちには、おふたりを知っている人もいるかも。

今回賛美したのは、武さんが日本語に翻訳したノルウェーの賛美と、武さんの作曲した詩篇。
よく、こころが疲れているときなどにゴスペルを歌うと、ふっと泣けたりするものですが、
今回は結構元気な時だったにもかかわらず、うるっときてしまった。
nikkouのツボを押す曲だったようです。

Map
ノルウェーの歌は、マグネさんが原語でも歌ってくれました。
じつは、nikkou、ノルウェーの方には初めてお目にかかりました。ノルウェー語も新鮮。微妙な巻き舌とか、子音の感じとか、耳慣れない感じで面白かった。

ノルウェーのことに関して、今日武さんがひとつ、
とても印象深いお話をしてくださいました。

武さんが初めて家族でノルウェーに渡ったときのこと、
ある田舎町の教会を訪れると、
一人のおばあさんが、ぽろぽろと涙を流して歓迎してくださったのだそうです。
そのおばあさんは、ノルウェーの伝道者が日本に伝道に行くと聞くと、必ず献金をしてきた。
日本のためにも祈ってきた。
でも、日本人に会ったのは、今日が初めてだ。
とてもうれしい、とおっしゃったのだそうです。

Hyouhakunoruwanda_1
…このお話は、今、ルワンダのために祈っている自分にとってはひとつの「啓示」でありました。
ノルウェーと日本は遠い。でもそのノルウェーのおばあさんは、神様を通じて日本とつながっていたんだ。
nikkouも、ルワンダに行く医師団のために献金をしたり、祈ったりしている。でも、ルワンダの人に会ったことはない。
『漂泊のルワンダ』(吉岡逸夫)や、『哀歌』(曽野綾子)などを読んだけれど、
Aika_1
そこに書かれているのは、日本で産まれ育った自分には、にわかに信じがたく、また理解もしがたい混沌である。
というか、この私が、ルワンダの貧困や不安が「分かる」なんて、どこか傲慢な気がする。
「哀歌」の中でも、日本の修道女が現地の修道女に「先進国の人間になにが分かる?」と罵倒されるシーンがあるのだ。
しかし、「哀歌」では、修道女たちがくり返しくり返し、こうも言う。
「神様はぜんぶ分かっている」

一応クリスチャンのnikkouでありますが、
ときに、「『神様』って本当にいるんだろうか」という思いに襲われます。
それでも、時々自分に理解しがたい、と思うことを見聞きすると、
「すべてを分かっている」という存在に思いを馳せて、その壮大さにぞわっとする。
最も小さな者…ルワンダの赤ちゃんや、ノルウェーのおばあさんや、nikkouなど、…を「すべてわかっておられる」からこそ、主は、最も大きい。そう思うと、はるけきルワンダを祈る無力感が、すーーーっと遠のく。

さて、今日紹介したヒルティの、あなたが出会う人は「神の郵便配達人」だし、あなたも「神の郵便配達人」だ、という発想は、新約聖書に出てくるパウロという人の言葉に似ている。

「あなたがたは、キリストからわたしたちを用いてお書きになった手紙として公にされています。
墨ではなく生ける神の霊によって、
石の板ではなく人の心の板に、
書き付けられた手紙です。」(
コリント信徒への第二の手紙2章3節)

武さんファミリーは、ノルウェーのおばあさんにとって、神様からの手紙、神様の郵便配達人だったし、
ノルウェーのおばあさんは、nikkouにとって、神様からの手紙だった。
網の目のように、いろんな出会いが、いろんな心に届く。

200606031618000
先日、友人のたまちゃんが、ゴスペルを通じて思いがけない出会いがあり、思いがけないことが実現したりする、ということを書いてた。(出会い…神様の意図
それは、nikkouもよく経験するんだ。今日の出会いも、主がなんか仕組んでいる気がしたよ。

次回は、7月1日が、今年の「さんびとお話の会」最終回です。
1時半から今井館にて。参加費300円。
ぜひどうぞ。

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Comments

トラックバックありがとう。
完璧に仕組まれてるよ ^^;

Posted by: たま | June 04, 2006 at 12:28 AM

nikkouさん、そっかー私は郵便だったんだ。教会でいろいろな国のことを勉強しますが、そのこと自体も神様が用意されたことなんでしょうね。「不幸の手紙」にならないよう、気をつけたいと思います。

Posted by: ゴトウ | June 04, 2006 at 08:14 AM

 こんにちは

 ブログ主から『HNの設定』を、というご依頼がご座居ましたが、当方の名前は敢えて伏せさせて戴きます。

 何故なら、私はブログ主とは面識はありますが、即ち、ブログ主が、隣や近くに立っていた事はありますが、ブログ主とは、一切、会話を交した事が無い、そんな存在が私です。

 その私が当ブログにコメントを寄せさせて戴いたのは
例えば、Tac氏、KNP所属、等のブログの雰囲気には、私のコメントは不適切?と考え、ここのブログ主の主張を拝見させて戴いて、私の主張もここのブログであれば、アップも許されるであろうと、勝手な解釈をし、思わず、己の主張を書き込む衝動に駆られたまでの事であり、その他、他意は一切、ご座居ません。
悪しからず。

Posted by: | June 04, 2006 at 11:14 PM

ブログ初めて拝見、すごい技術に脱帽です。
読書力もすごいですね。私は塚本虎二、内村鑑三、ヒルテイが人生の土台です。37歳の時にスイスのベルンにヒルティの墓参をしました。

Posted by: TT | June 05, 2006 at 09:26 PM

>たまちゃん

うんうん、主は「万事益とされる」し、「心にも思い浮かばなかったこと」をなされるね。たまちゃんとの出会いにも感謝です。

>ゴトウさん

しかもゴトウさんは日常のお仕事から世界をマタにかけちゃってますしね。

>「不幸の手紙」にならないよう、気をつけたいと思います。

はーはっはっは、ほんまや。

>3番目にお書きになったかた

ご事情、了解しました。
ご意見お書きいただいて、うれしく思います。ありがとう。
今度お目にかかれたら、(私からはあなたのお顔と書き込みが一致しませんので)どうぞあなたからお声掛けください。
またお目にかかる機会が与えられますよう、今度は目と目を合わせてお話させていただけますよう、今、主にお祈りしました。

>TTさん

さっそくありがとうございます!
実は、今回の「さんびの会」で、一番の主からのサプライズプレゼントが、TTさんとの出会いでした。
TTさんのお話も、もしよろしければ、このブログでご紹介させてください。
今後ともよろしくお願いします。

Posted by: nikkou | June 05, 2006 at 11:18 PM

nikkouさん、こんにちわ。
祈りってそうやって運ばれていくんですね。
涙を流したおばあちゃん、すっごく嬉しかったんでしょうね。
神さまって、やっぱりすべてをご存知なんですね。心の深い願いを。

Posted by: jojo | June 07, 2006 at 10:44 AM

 こんにちは

 ブログ主が、私の隣や近くに立ってたのは、2年程前か定かではありませんが、恐らく、2年もの前の事ですから、周りを探しても、私の存在は、一切見出せません。
 よって、祈るなどという、だいそれた行為は、ご遠慮下されば幸いです。

 即ち、現況、私が皆さんにお会いする環境には一切無いという事であり、私の存在の見当がつかないので、かえって、主張しやすいという向きもありますが……。

 とにもかくにも、『映画大好き人間』の私の主張は、このブログに合っているという事を理由に、ここに登場させて戴いたまでの事であり、即ち『主張のみありき』という姿勢を全うさせて戴き、ここで己の実名を述べ、自分の存在をひけらかすという思惑など、毛頭、ご座居ません。即ち、当方、主張する以外に、他意はご座居ません。

Posted by: | June 08, 2006 at 12:33 AM

>jojoさん

ね。おばあちゃんがうれしかった、ということが日本人のわたしたちにもうれしいよね。
神様って大きいね。

>最後に書かれた方

なんか、誤解があるような…
えーと、わたしはあなたの正体を突き止めるつもりは全然ないし、実名を知りたいと申し上げているわけではないのですね。
このブログにお書きいただいている人たちもほとんどが、実際にお会いしたことがなく、実名も知らない人です。
ただ、今後コミュニケーションをするうえで不便だから、なにか呼び名をお書きください、というだけのことです。
そのつど、「何番目に書かれた方」ってあなたをお呼びするのは、面倒でしょ。

では、今後、なにかお書きになりたいときには、『映画大好き人間』とお書きください。そうすれば、あなたであることが分かります。
それならいいでしょう?

Posted by: nikkou | June 08, 2006 at 12:49 AM

承知致しました。

Posted by: Jazzpianist 2006 | June 08, 2006 at 09:19 PM

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