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July 16, 2006

完全無欠

『眠られぬ夜のために』第2部

「7月14日

…ときおりこの地上に宗教上の事柄では完全無欠で、誤ることのない人間がいてくれるということは、なんといっても素敵なことである。
しかし、どうやらこれは、神の計画でも意思でもなさそうである。
人間めいめいが、みずから真理と真理の御霊とを求めなくてはならず、
また、それをもつことができるということ、
これが神の思し召しなのである。
(以下略)」

(筑摩叢書:前田敬作訳)

今週の頭に、営業部から、nikkouが現在作っている新書のタイトルについて「ぴんとこない」と駄目だしをされました。著者自身のタイトル案なのですが、著者に「駄目」を伝えたところ、なんともご不満そうな声。そのタイトルへの熱い思いを聞かされていた分、気持ちはよくわかります。そこで、両方の意見をミックス&折衷して、著者も営業も「いいねー」というタイトル案を考えるのが、編集者の仕事になるわけです。おかげで一週間、魚の小骨が喉にささったような気持ちでした。巷の書籍のタイトルのうまさにコンプレックスが刺激され続けて、なんかつらいわ。この『眠られぬ夜のために』ってのもいいタイトルだしね。
手話サークル「風の音」は、聖書からとりました。今度の新書のタイトルも聖書にヒントがあったりして!?。

 そんな一週間ののちの土曜日、大雨あけてから今井館へ。「内村鑑三を読もう」という読書会がありました。現在月に一回、4~5人で小さく集まってディスカッションをします。読んでいるのは『求安録』という内村鑑三の古い著書。文語でとっても読みにくく、こういう機会でもないと読まない類いの本ですが、実際読むとなかなか面白くって、毎月結構楽しみにしています。
『求案録』には、明治の日本人が、初めてキリスト教に触れて受けるショックやら感動やらが劇的な口調でつづられていて、今の日本人クリスチャンが衝突する問題は、もうすでに先人たちが体験しているんだなーということがよくわかる。だから、内村鑑三の問題はいつも古くて新しい。ぜひ、もっと読まれてほしいと思うのだけれど、いかんせん、文語が読みにくいんだよねー。できるならば口語訳を出版したい、とひそかにたくらんでおります。

今日読んだ箇所に、こんなところがありました。

「わが霊の希望は、われの心の完全なる平和を得しめ、われ努めずして神と人とを愛し得べく、善行はしぜんにわれより流れ出で、われ働きて疲れず、死して死せず、失望せず、衰えず―すなわち完全なる人となるにあり。」

わたしのたましいがのぞんでいることは、わたしの心が完全に平和になり、無理しなくても神と人を愛する事ができ、よい行いは自然に流れ出し、働いても疲れず、死んでも死なず、失望せず、衰えない―という完全な人になることである。

今日のヒルティ言うところの「完全無欠で、誤ることのない人間」というのは、内村鑑三に言わせると、こういう人のことになるのでしょう。
nikkouにとって「完全無欠な人」は…、素敵な新書のタイトルが思いつく人…、あっ、えーっと、そうじゃなくって、「野の花、空の鳥をみよ」という主イエスのように、ゆったりと生き、ゆったりと隣人を受け入れる人であります。…そして、それは今のnikkouにもっとも遠い在り方であります。
まあ、「そういう人としてください」と祈り求める相手、つまり、「完全無欠の主」を知っているということは、しあわせなんだとは思うのでありますが。

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Comments

Hayaku yomitai desu ne.

Posted by: Sugiyama K | July 17, 2006 at 02:34 PM

こんばんは。石田です。(ウェブサイト恩寵、ウェブログ恩寵の管理人です、と云ったほうが分っていただけるでしょうか。)

本日のnikkouさんの記事につきまして、今井館での読書会について教えていただきたく存じます。

小生、参加したく思っておりますので、宜しければ以下のアドレスまでご連絡いただければと存じます。

kouyaishida@yahoo.co.jp

Posted by: kouya ishida | July 18, 2006 at 07:21 PM

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