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May 09, 2007

毎日かあさんと、かもちゃん

『眠られぬ夜のために』第一部

「5月7日

人間の内的発展も、もちろんまったく段階的なものであって、少数の天才的な素質をもった人を別とすれば、一足とびの進歩などできるものではない。…」

(筑摩叢書:前田敬作訳)


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仕事に復帰したその日、ネットで、3月20日に西原理恵子さんのお連れ合いの鴨志田穣さんがなくなったことを知りました。西原さんのエッセイまんが「毎日かあさん」はnikkouの愛読書で、全巻購入はもとより、MSNの連載も毎回楽しみに読んでおりました。
nikkouは自分の「がんばってるところ」とか「つらいところ」とかを人に察せられるのが嫌、というか、恥ずかしい、と思ってしまうほうで、僭越ながらそれと共通するところが、西原さんにもあるような気がしてました。
だから、戦場カメラマンでアルコール依存症の夫・鴨志田さんとか、やんちゃな息子とかおませな娘とかを相手に大騒ぎしながら、いつもどこかで突き放して、へたうまふうな絵でもって笑い話にしてしまう、という西原さんの姿勢が大好きなのでした。

「毎日かあさん」には、忘れがたいシーンがあります。
西原さんは、まんが連載中に、アルコール依存症の鴨志田さんのはちゃめちゃぶりから息子と娘を守るために、と一度、離婚します。離婚後も、西原さんは、アルコール依存症で入院した鴨志田さんを見舞いに行ったりするのだけど、
ぼろぼろになった鴨志田さんに「恥ずかしいから早く帰れ」といわれ、
病院の外に出て、
青い空にぶっとい文字で
「一度好きになったひとを嫌いになるのは難しいなあ」。
 …その、なんとも切ないせりふを、西原さんはどっしりした自分の後姿の上に描くのです。

西原さんは、その後、鴨志田さんと復縁、亡くなる半年前には、家族そろってカンボジアに取材に出かけ、MSNには、鴨志田さんが写真をとり、西原さんがまんがを描き、まんがの中では子供たちが愉快に駆け回り…という、とっても元気になる記事が連載されていた。

鴨志田さんが亡くなったことを伝える記事には、「毎日かあさん」休載のお知らせとともに「いやだわ、ちょっと休んだら脂がのっちゃって」という西原さんのつやつやした自画像が描かれてあって、ああ、好きだなあ、こういう感じ、とあらためて思ったりしたのでした。

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nikkouたちの結婚式で、司式をしてくださった浦和キリスト集会のS先生が、宣誓のとき、
「健やかなときも、病めるときも、貧しきときも」
…と、ここで、ちょっと声を詰らせ、そして、声が裏返りながら
「人生の中には、嵐のときもあります。…そのようなときにあっても、nikkouさんを愛し、仕え、支えることを誓いますか」
と続けられた。(あとでご本人いわく、緊張したんだそうですが)
先生の、わたしたちへの愛情がひしひしと感じられた一瞬でありました。
その後、新郎の祈祷で、彼が「ふたりの間になにか問題が生じたときは、ふたりで解決するのではなく、神様あなたのもとに走っていって、あなたに解決を求めることができるようにしてください」と祈った。

「人生の嵐のとき」とはどのような「とき」なのか、nikkouにはまだ具体的にはわからない.。でも西原さんの「一度好きになったひとを嫌いになるのは難しい」ということが、本当であればいいな、と思う。

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Comments

好きになった人、特に自分の連れ合いを嫌いになることは無いと思います。
ますます好きになることはあるかもしれませんが。
ともあれ、幸多からんことをお祈りいたします。

Posted by: y.yamaguchi | May 10, 2007 at 10:25 PM

yamaguchiさん

>ますます好きになることはあるかもしれませんが。

うーん、いいですねー^^
以前、あるパーティで、いろんな人が「新婚だなんて、nikkouは今が一番いいときだよねー」という中で、ある源氏物語の権威の先生だけが「nikkouさん、君はね、まだ第一楽章が始まったばかりだと思いなさい。今が一番、なんてとんでもない。これからだよ、これから」とおっしゃってくださいました。さすが愛の物語を極めておられるだけある。

お祈り感謝です。

Posted by: nikkou | May 16, 2007 at 08:00 PM

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